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長崎県・軍艦島(端島)、廃墟となった炭鉱の町をめぐる【進撃の巨人、007、 B'z、世界遺産】

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2016/02/06
長崎県・軍艦島(端島)、廃墟となった炭鉱の町をめぐる【進撃の巨人、007、 B'z、世界遺産】

炭鉱の島だった端島は、その姿が、軍艦「土佐」に似ていたことから軍艦島とよばれるようになります。1974年に炭鉱が閉山し無人島になり、2009年4月から上陸見学ができるようになりました。

軍艦島(端島)は、映画『進撃の巨人』実写版(2015年夏)や、映画『007/スカイフォール』、B'zのPVのロケ地になっています。修学旅行のコースにも入り、多くの人が押し寄せています。

軍艦島(端島)をはじめ、長崎港にある、ユネスコの世界遺産暫定リストへ追加掲載が決まった近代化遺産、産業遺産も楽しめます。世界遺産に登録される日も近いかも!?

・掲載時点の情報です。最新情報については各施設のHPをご確認ください。
・紹介している施設等について、アフィリエイトプログラムを利用した広告リンクを設置している場合があります。

軍艦島上陸クルーズ BLACK DIAMOND

軍艦島にわたるには、いくつかの会社がツアーを企画しています。今回利用したのは軍艦島上陸クルーズ3100円+300円(見学料)。船がかっこいいデザイン。午前と午後がありますが、午前を選択。長崎港から9時40分に出航します。ただし、時化のときなど、欠航することもよくあります。

ツアーを比較すると次のような感じです。
軍艦島上陸クルーズ 3100円+300円 上陸のみ※周遊ないが、高島の石炭資料館による
http://www.gunkanjima-cruise.jp/

軍艦島コンシェルジュ 3600円+300円  上陸+周遊
http://www.gunkanjima-concierge.com/

軍艦島上陸周遊クルーズ 4200円+300円 上陸+周遊
http://www.gunkan-jima.net/joriku

軍艦島ツアー 3600円+300円 上陸+周遊 
http://www.gunkanjima-tour.jp/tour/point.html

ポイントは周遊するかしないか。また、ガイドさんの中には、元端島の住人の方もいるようです。

長崎港長崎港長崎港長崎港

おすすめの席は二階席、長崎港の眺めを楽しめます。ただし冬などは寒いので防寒は必須。

海猿で知られる海上保安庁のでじまが停泊していました。100年以上現役のジャイアント・カンチレバークレーン。そろばんドック(小菅修船場跡)。女神大橋をくぐりぬけます。左手に世界最高峰の超巨大な三菱重工の100マントンドックが見えます。

長崎港
場所:長崎県長崎市元船町17-3
アクセス:大波止駅[出口]から徒歩約4分
神ノ島教会神ノ島教会

右手に、長崎港の玄関口にある神ノ島教会と、航海を見守るかのようなマリア像(岬のマリア様)が見えてきます。

長崎港から軍艦島まで、およそ50分のクルーズを楽しみます。

軍艦島

長崎港から約19キロメートル沖にある軍艦島にやがて到着。正式名称は端島(はしま)という名前です。周囲約1.2キロメートルのこの島は、かつては海底炭鉱として栄えましたが、現在は無人島になっています。

軍艦島

見学ができるのは、赤くなっている一部の区域で、かつての工場跡です。時間は1時間ほどです。右上の居住区には入ることができません。 ※パンフレットのスキャン

軍艦島

上陸側から見える建物は次のようなものです。
(左上)
右が端島小中学校で、裏手に校庭が広がります。左が端島最大の大きさのマンションです。
(右上)
岡の上にある建物は、三井の幹部のマンション。部屋数も多く、各家にお風呂が設置されていました。
(左下)
岡の上には端島神社があります。毎年4月3日に行われていたお祭りのときだけ、炭鉱の機械もストップ。それ以外の日は昼夜交代制で稼働していたといいます。
(右下)
いよいよ軍艦島に上陸。入り口付近には、石積みでつくられた壁をあります。

軍艦島

第1見学広場で、軍艦島の説明が行われます。

島の周囲を壁で囲われる軍艦島。もともとは岩の塊だけの島。そこに石炭の不要になったボタで埋め立て、周りを壁で囲んだ島です。

風雨や波にさらされ、建物の老朽もともない、刻一刻とその表情を変えているといいます。

軍艦島

次に、歩道を一番奥まで進んで、第3見学広場へ。島の反対側に行きます。

中央にあるのが、日本でもっとも古い鉄筋アパートとよばれる30号棟は、1916(大正5)年建築、およそ100年のときを刻んでいます。ここは炭鉱夫がくらしていた一間のアパートだそうです。

昼夜交代ではたらく炭鉱夫は、深夜であっても、必ず子どもを起こし、別れを言わせたといいます。それほど、死と隣り合わせの仕事であったためです。

軍艦島

第2見学広場への移動途中。朽ち果てた工場の施設がならびます。総合事務所跡は、一部レンガの壁が残ります。

軍艦島

第2見学広場に到着。総合事務所跡のすぐ隣に、第二竪工入坑桟橋があります。ここは炭鉱夫たちの執念が宿る場所。ここから炭鉱夫たちは採掘現場を目指しますが、帰ってこれなかった人も多くいたといいます。

採掘現場までの道は、まずここから600mの地下にほとんど落下するような速度で直滑降します。屈強な男でも、最初は気絶するといいます。そこから2.5kmほどトンネルをあるき、さらに急な坂道を海面下1000mまでくだって採掘現場に到着します。

採掘現場は、気温30度、湿度95%という環境。常にガス爆発などの危険と隣り合わせでした。この環境に耐え切れず、長く持たずに帰って行く人も。家族など重荷を背負った人ほど、ここに留まり続けたといいます。

高島

1時間ほどの軍艦島上陸ツアーを終えて、高島をめざします。

石炭資料館石炭資料館石炭資料館石炭資料館

高島に到着しました。30分ほどで、石炭資料館をめぐります。ここには炭鉱にまつわるさまざまな資料が展示されています。軍艦島(端島)の展示コーナーも設けられています。この島には、三菱の創始者、岩崎弥太郎の像や、グラバー別邸もあります。

石炭資料館石炭資料館石炭資料館

石炭資料館の外には、ありし日の軍艦島(端島)の模型が展示されています。かつては5000人の人々がくらしていたこの島には、子どもの情操教育のために屋上の緑地化(畑や田んぼ)が行われていました。

映画館や端島銀座という歓楽街があるなど、当時はかなり賑やかな町だったようです。帰りの船内でも、軍艦島(端島)のDVDを鑑賞。12時50分くらいに長崎港に到着予定ですが、20分くらいはやく到着しました。

行く前と、行ったあとでは、軍艦島のイメージは大きく変わると思います。

野口 武
編集者・ライター。1977年7月1日生まれ。大学時代にバックパッカーとして旅する。出版社に勤務し、ガイドブックなどを制作。現在、編集プロダクションJETならびに出版社まる出版に所属し、児童書を中心に多岐にわたる本を制作する。著書に『タオルの絆』(コープ出版)、『うごかすえほん はたらくくるまとまちをつくろう!』(まる出版)がある。
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