三嶋大社にお祀りされているご祭神は、大山祇命(おおやまつみのみこと)と事代主命(ことしろぬしのみこと)の2柱です。
こちらの神さまたちを「三嶋大明神」と呼んでおります。
大山祇命は、山林農産の守護神。
事代主命は、「出雲大社」のご祭神である大国主命(おおくにぬしのみこと=大黒さま)の息子にあたり、こちらは『恵比寿さま』として親しまれています。
このことから、三嶋大社のご利益は、商売繁盛、家内安全、交通安全、厄除けなど多岐にわたっています。
ちなみに、事代主命は「宮中八神殿」にお祀りされており、天皇を守護する神様のうちの一柱です。
境内には大きな池「神池」があります。
中央には市杵島姫命を祀っている厳島神社。
朱いお社が印象的です。
天長4年(827)に神池の水が枯れるほどの旱魃に見舞われたことがあったそうですが、朝廷が三嶋神殿に於いて雨乞いを行わせたら大雨が降ったそうです。
また、北条政子が勧請して篤く信仰していたそうです。
こちらは「神門」
これがなかなかの造りでして。
さすが”一之宮”という感じがします。
これより神域ですので、心静かにお詣りしましょう。
こちらの拝殿・幣殿・ご本殿は、1854年に起きた東海大地震によって倒壊したことから、当時の神主である矢田部盛治氏によって再建されました。
国の重要文化財にも指定されています。
ご本殿の大きさは高さ23メートル、鬼瓦の高さ4メートルもあり、屋根の形も切妻屋根(きりづまやね)といって、本を開いて伏せたような形の屋根となっており、特徴的なものとなっています。
また、まわりに施された彫刻が、これまた見事!
それぞれに意味があるようで、これだけをじっくり見てみるのも面白いです。
こちらは、天然記念物の「キンモクセイ」です。
なんと、国の天然記念物に指定されているキンモクセイはこれ1本だけなんだとか…
しかも、このキンモクセイ、びっくりするほど大きかったですっ!
このキンモクセイは樹齢がなんと1200年以上で、高さは10メートル以上もあります。
しかも花が2度咲くらしいですよ。
ちょうど9月から10月ごろに満開を迎えるのですが、その香りはなんと8キロ四方に香るため、三嶋大社の境内の外からでも香りが楽しめるのだそうです。
私たちがお伺いしたのは11月。
ちょっと遅かったです。ザンネン。
他にも見どころがたくさんあり、社殿を見事に復興した「矢田部盛治の像」や、子供の成長と健脚を祈る「神馬舎」。
また、源頼朝と北条政子が休んだとされる「腰掛石」などがあります。
三嶋大社がパワースポットと呼ばれる所以となったのには、やはり源頼朝のチカラが大きいと思います。
1180年の『吾妻鏡』の記述によると、伊豆に流されていた源頼朝は三嶋大社を篤く信仰し、この年挙兵の際に戦勝祈願を行いました。
無事にそれが叶うと、頼朝はさまざまなものを寄進したとされています。
頼朝が開いた鎌倉幕府。
代々の将軍は、頼朝にあやかろうと次々三島大社に参拝に訪れたようです。