今、人口が増えている町。千葉県流山市の歴史と魅力を探る旅

今回のスタート地点は馬橋駅。
流山鉄道は、流鉄流山線の馬橋駅から流山駅まで全6駅を結ぶ路線です。
ICカードを導入しない方針なので、切符を買う必要があります。

車両は各編成ごとに色と名前が全て違うのが特徴です。
今回は黄緑色の「若葉」に乗って終点の流山駅まで向かいます。

流山に詳しい方の案内ということで、流山市が配布しているパンフレットをたくさんもらいました。
どんな発見があるのかワクワクしますね。

流山駅に到着。
流山駅には改札がないので、駅員さんに直接手渡しをします。
こういった光景はなかなか見られないので、新鮮ですね。
平日朝は多くの人が行き交うため、駅員さんのプロの技が見られるそうですよ。

アニメキャラクターの看板もお出迎えしてくれました。
流山市が舞台になったアニメが数年前に放送されたため、こちらの駅にアニメのファンが多く訪れるそうです。

切り絵の行灯が有名です。
流山のお店屋さんの前にはお店の名前が刻まれた行灯があるので、注目してみると面白いですよ。

白みりん発祥の地のため、お土産屋さんにもみりんが置かれています。

道を歩いていると、流山の史跡ガイドをされている方に遭遇しました。
休日にはガイドの方々が流山の史跡について説明をしてくれます。

お話を伺うと、ここが新選組の近藤勇と土方歳三の惜別の地とのこと。
近藤勇と土方歳三は新選組の中でも人気の2人なので、2人がここで別れた春には多くの新選組ファンがここを訪れるそうです。

少し進むと閻魔堂があります。
表札が出ているので、すぐに分かるはずです。

「閻魔堂」というだけあって閻魔様がいるのですが、その居場所は家屋の中。
行ってみた人のお楽しみということでこちらには載せないでおきます。
外からそっと覗き込んでみましょう。

また、入り口には井戸があるので、ぜひ水を汲んでみてください。

続いてやって来たのは100年以上の歴史を持つ老舗の和菓子屋さんです。

お店にはイラスト付きのサインがあったので伺ったところ、流山市を舞台にしたアニメ『普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。』(http://www.tbs.co.jp/anime/locodol/)にも登場する聖地とのこと。
なんとニコニコ動画の中継をここから配信したこともあるそうです。

アニメファンの方々にも愛される人気の女将さんのお話を伺い、陣屋もなかをいただきました。

和菓子の清水屋の斜め向かいにあるのは万華鏡屋さんです。
大きいものから小さいものまで、さまざまな万華鏡が置いてあり、実際に見て楽しむことができます。
中にはダイヤモンドが入っているなど、手袋をつけないといけないほど高価な品もありますよ。
また、自分自身が万華鏡に入って楽しむことができるスポットもあるのでオススメです。

歩き回っていると、お腹が減ってきました。
ランチはこちらのお店です。
国指定登録有形文化財に指定されている明治時代創立「笹屋土蔵」をカフェとしてリニューアルしたこちらでは、昔ながらのアートに触れながら食事を楽しむことができます。

おしゃれでオーガニックなランチメニューは季節によって異なるため、その時々の旬のものが楽しめます。
デザートのスイートポテトにはみりんがかかっていました。
自然な甘さがクセになります。

食後にやってきた浅間神社は「富士塚」があることで有名です。
富士塚、というのは塚を富士山に見たてたものです。
こちらを登ると、本物の富士山に登ったときのような御利益が得られるとのこと。
早速登ってみましたが、登り終わった後、下りが大変なので気をつけましょう。

進んで行くと、キッコーマンの工場があります。
まちなかミュージアムとなっており、壁にはこれまでの白みりん歴史について書かれています。

流山の地を愛した偉人の中には、江戸時代の俳句の名人である小林一茶もいます。
みりんの開発者のひとりである秋元三左衛門(俳号を双樹という)のもとを生涯50回以上訪れた小林一茶はここで多くの俳句を詠んでいます。

お茶を飲んだり和菓子を楽しんで、のんびりできるスポットです。

流山駅の隣の駅まで歩きましたが、続いての行き先は少し遠いので平和台駅の近くのバス停からバスに乗ります。

辿り着いたのは流山おおたかの森駅です。
つくばエクスプレスと東武アーバンパークラインを結ぶ駅となっています。

訪れたのはたくさんの施設のあるおおたかの森SCです。
SCとは｢ショッピングセンター｣の略です。
この日は週末ということもあり、家族連れが多く訪れていました。
こちらの施設ができたことが、ファミリー層の移住が増えている要因のひとつでもあります。

流山おおたかの森駅から東武線で向かったのは運河駅です。
ヨーロッパを彷彿とさせるような駅の造形がオシャレです。

駅前には｢ムルデル通り｣と呼ばれる通りがあります。
こちらは、日本初の西洋式運河である利根運河を開削したオランダ人技師のローウェンホルト・ムルデルさんにちなんで名付けられた通りです。

ムルデル通りを進むと、東京理科大学の野田キャンパスがあります。
50周年記念の提灯が並んでいました。

夜ごはんのお店はこちら。
嵐の松本潤さんが主演をしたことでも有名なドラマ『バンビーノ』の原作のモデルになったお店です。
多くのワインから、店員さんに聞いて気になる銘柄を選び、乾杯しました。

ラクレットチーズを注文。
熱で温まったチーズが垂れていく様子を間近で見られるのはすごく盛り上がります。

イタリアンのメニューはさまざま。
おつまみメニューからパスタにピザ、お肉やデザートも充実しています。

さらに、お店の店員さんの中にはプロのマジシャンの方がいます。
間近でクオリティの高いマジックが見られて、すごく楽しい時間を過ごせました。

以上で流山の旅は以上です。
このコースは早く回っても約10時間くらいかかるので、余裕を持ってゆっくり回りたい場合は朝から夜までを見込んで動きましょう。

近年、流山では人口が増えており小学校の新設が検討されているそうです。
日本では人口が減少し、廃校になっている学校も多い中で、こういった事例は異例だと言われています。
しかし、訪れるとこの町の魅力が人を引き寄せるのだと気付くでしょう。
ぜひ一度この魅力的な町、流山を訪れてみてください。