東京国立博物館は上野公園の北側にあります。最寄りは上野公園の公園口で、歩いて10分。
博物館の正門に入ると正面に堂々とした本館が見えます。その他にも立派な建物がいくつも集まり、全体で博物館になっています。
庭園は博物館の敷地の奥にあり、本館と東洋館、本館と平成館の間にそれぞれ庭園の入り口があります。
本館と東洋館の間へは、正面出口近くからピンクの看板で庭園入り口へ誘導しているのでわかりやすいです。
庭園入り口には案内の看板と、かわいらしいイラストの案内図があるのでいただいておきましょう。
本館と平成館の間にある入り口は、ひっそりしてちょっと分かりづらいです。
園内は池を中心に、全体的に鬱蒼とした木々に覆われていて、ところどころに歴史ある茶室が配置されています。
元々寛永寺の境内だったこの庭園は、何度も改修を重ねて当時の面影は少ないそう。
ただ庭園入口にある散策マップを見ると、こじんまりとしながらもとても木々が多く、自然にあふれていることがわかります。特に桜が至るところに植えられていて、その種類も豊富。満開の時期は素晴らしい眺めが楽しめるはず、
本館の前にある広場では、池を眺められるように椅子が設置されています。
近くにはさくらカフェと称してワゴンががあり、ドリンクや軽食があるのが嬉しいところ。
こちらで休みながらゆっくり庭園散歩を楽しんでいきましょう。
池の周囲は森に覆われています。春と秋の開放時期は、満開の桜や美しい紅葉に目がいきがちですが、この鬱蒼とした緑も見どころ。
森の中に燈籠や墓石などの文化財、茶室が点々とあります。
茶室の一つ、六窓庵。慶安年間に奈良に建てられ、大和の三茶室と呼ばれた茶室。明治10年にこの場所に移築され、解体や増築を経て今に至ります。
手水鉢に流れる軽やかな水の音が周囲に響き渡り、とても癒されます。
六窓庵の隣にある、転合庵。六窓庵より少し前の時代に、京都伏見の六地蔵に建てられた茶室です。昭和38年に博物館に寄贈され、現在の場所に移されました。
本館前の広場から池を見ると、池沿いに見える茶室がここ。なのでこの茶室の前からも池とその後ろに立つ立派な本館が一望できます。
他の茶室とは少し離れた場所に立つ、春草盧。江戸時代に淀川改修工事で建てた休憩所です。その後大阪、横浜の三渓園、埼玉の所沢と変遷を経て、昭和34年現在の場所に落ち着きました。
池の周囲から離れて開けた場所に立つ応挙館。寛保2年、愛知の寺院の書院として建てられ、時代を経て品川に移築後、博物館へ寄贈されました。
建物の周囲に巡らされた廊下、シンプルそのものの壁など他の建物と違う引き締まった雰囲気があります。
庭園の一番奥にある九条館。東京赤坂の九条邸にあった建物だそう。昭和9年博物館へ寄贈、移築されました。
室内には入れませんが窓が開放されているので、外から室内の様子を眺めることができます。吹き抜ける風と、古い民家特有の畳や木の香りがとても心地よいです。
歴史ある文化財が他にもあったり、いろいろな種類の桜があったり、桜の見頃に合わせてライトアップされたり、ここで紹介した以外にも見どころは多いです。
春と秋の公開なので、歴史に触れながら美しい自然の景色を眺めることができます。時期限定なのでぜひ!
【最寄り】
JR上野駅より徒歩10分
【開園期間】
3/13〜5/20 10:00〜16:00
3/30, 31 4/6, 7 〜19時半まで、ライトアップ実施
【閉園日】
東京国立博物館に準ずる
【入園料】
一般620円
大学生410円