皆さん、突然ですが鶴見線には乗ったことがありますか?
と、その前に鶴見線の始発駅・鶴見駅で下車したことがないという人が大半だと思うので、ちょっぴり紹介。
鶴見駅は、神奈川県横浜市にある駅で、京浜東北線が通っています!
駅周辺は飲み屋やご飯屋が多いといった感じ。
そして今回ご紹介する、鶴見線は、横浜市から川崎市までの工場地帯を走るローカル線です!
鶴見線の駅はこんな感じ。
・鶴見駅~扇町駅までの本線
・浅野駅から分岐して海芝浦駅までの支線
・武蔵白石駅から分岐して大川駅までの支線
と3つに分かれていて、基本的には一般の人が利用するというよりも、周辺の工業地帯で働く人が利用するため、
乗り間違えると、2時間電車がこないことなんてザラにある、ちょっぴりリスキーな電車でもあるのです(⁉)
今回下車した駅には〇をつけました。
ルートは、
①鶴見駅スタート~扇町駅
②扇町駅を出て浅野駅を通り、海芝浦まで行ってゴール。
というコースに。
11:00出発でどんな発見が出来るのかタイムアタックでお送りします!
ドキドキしながら昼間のせいかまだ人が多い電車に乗り、最初に降りたのは国道駅。
私にとっては鶴見線の駅の中で最もディープな駅だった印象。
電車を出て改札を出ようとしたら、駅員さんが見当たらない無人駅。
辺りには誰も居なく、ひんやりと冷たい空気。
これは、鉄道マニア・廃線・廃墟好きな人、歴史好きな人にはグッと刺さるかもしれない。
とりあえず階段を下りて散策してみることにします。
実は駅構内には、寂れたいくつかの飲み屋があって、昭和初期のノスタルジーな雰囲気をプンプン醸し出しているんです。
看板だけがその存在を明確にさせるのか、それとも現役で営業しているのかも分からない…
色々調べてみたところ、「やきとり国道下」はまだ営業しているそう。
昼間に訪れると、もちろんどの店もが顔を隠し、薄暗い闇に溶け込んでいるなんとも渋いスポット!
ふと目をやると、蔦が張り巡らされたビルの壁。
よーーく目をこらすと、戦時中の銃痕が残っていて、その意味を知る度に歴史を追求したくなる駅かもしれません…。
周辺は晴れた空と住宅街が広がっているせいか、ますますそのギャップを感じられずにはいられません。
続いて歩いて10分ほど、鶴見小野駅に到着!
周辺は工場以外に何もないため割愛させていただきます。
いよいよ鶴見線らしさが感じられる1日がスタートしようとしています。
お隣駅、弁天橋駅も何もありません!
鶴見小野駅から、そのまま徒歩で弁天橋駅に行こうとすると、行き止まりの道で迷う可能性があるので、素直に電車で行くことをおすすめします。
(ここで一度くじけそうになる)
今どき木造の駅舎は、珍しいですね。
弁天橋駅から浅野駅までは、徒歩で10分ほど。
電車に乗っていくと2分で到着する、感覚の短さ。
国道駅から鶴見小野駅・弁天橋駅はスルーするとしても、浅野駅ではぜひとも降りてほしい理由が!
一見何もないのですが…。
駅を出て左へ歩いていくと、"リトル沖縄"と呼ばれる仲通り商店街があります。
ここはかつて沖縄から移住してきた人が住むスポットなんだそう。
いっきに小旅行しに来た気分になっちゃうのがこれまた不思議(笑)。
おきつる・マートでは、お土産がわんさか陳列されています。
お昼に浅野駅を訪れたなら、おきなわ亭でランチしていきましょう!
どれも1,000円ほどで、ソーキ蕎麦やゴーヤチャンプルーなどおきなわの名物が食べられます。
軟骨ソーキ定食は脂が乗った甘辛いソーキが食欲をそそります!
あおさの味噌汁と一緒に、ぺろりと完食。
お腹も満たされたところで、引き続き鶴見線の旅へ。
ここまでは街並みを知るためにもなるべく徒歩で移動を考えていたのですが、
今回一番ご紹介したい駅に16:00台につかなければいけない!=このままのペースだと間に合わない!
という事件が発生したため、電車をびゅーんっと活用じゃ!
さぁ、和みの駅・扇町駅へ着きましたよ。
ここは、無類の〇〇好きさんならぜひ下車してほしい駅。
何故なら…
出た瞬間にネコがめっちゃいるから!
通称「ネコ駅」とも呼ばれているほど。
エサやりは禁止なので注意!
そんなにこちらを警戒する様子もなくまったりおくつろぎになっています。
駅員さんは居ませんが、このネコちゃん達が電車の発着をじっくり見守っている気も。
で、降りたはいいけどここから2時間電車がありません!
さぁどうしよう。
とりあえず改札を出てしまったのでどこかで時間を潰せたらな…と思いきや、お店もない。
1軒「さかゐ食堂」というのが見つかっただけでした~。
腹を括って、浅野駅までひたすら散歩することにしました!
コントラストをきかせた工場と青空、もくもくと巻き上がる工場の煙、今は営業しているかもわからない、またもや廃墟チックなゲームセンター、
折れかかったバス停の看板…。
何はともあれ、
全てがエモい!
駅を出て散歩しなければ見つけられなかった景色達です。
冒頭でご紹介した浅野駅に着き、新芝浦駅~海芝浦駅に行こうとしたところ、電車が来るまでまだ1時間も…。
さすがにバス停とまでは言わないけど!心までもが折れそうになっていましたが、なんとか新芝浦駅に着いて感動!
なんと、海が見える駅だったのです!
もちろん無人駅で、がらんどうとした駅舎に入り、改札を抜けた先には…静かな海と工場が佇む、青春を叫びたくなる駅。
電車から海を見ることなんて、同じ神奈川であれば江ノ電に乗れば経験出来ますが、こんなにもひっそりと誰もいない駅で日が暮れるのを只々待つ機会なんて、まあありません。
これ、1人旅の醍醐味ですよ。
気づいたら、時刻は17:00前。
ようやく最終駅へと向かう電車がやってきました!
車内には、カメラマンが数人と、仕事を終えた工場員が数人。
ガタンゴトン、揺られながら海芝浦駅に着いたときの達成感と言ったら、もう(白目)。
この駅は、関東の駅百選にも選ばれている、実は隠れた名駅。
改札が(一応)ありますが、東芝の私有地となるため、一般の人は出ることが出来ません。
せっかくなので、改札横にある海芝公園でゆっくりしていきましょう!
どうですかっっ!?!?!?
夕焼けに染まる海と電車。
なんだか「〇の名は。」に出てきそう。
ここでぼーっとするのも良し、1人旅ではない人は、海風を感じながらこの1日を振り返るのも良しっ。
もし学生さんなら勢いで好きな人に告白するのも良しっ…⁉(それは違う)
ここで電車を逃してしまう次の日まで来ないor2時間後になるので、景色に夢中になりすぎないようにご注意を!
約6時間の鶴見線旅を終えて。
意外と電車乗り継ぎで時間ロスになるため、体力があるなら移動手段は徒歩で、散歩を楽しむor**午前中から活動すること**をおすすめします!
夏だともっと海風が心地よく感じられるのではないかなぁと思いました。
もっと効率的に回りたい人は、
国道駅・浅野駅・扇町駅・海芝浦駅の4つだけでも、貴重な体験ができることでしょう。
ローカル線に壁を感じずに、ぜひ!鶴見線に乗ってみてください。