札幌(豊平エリア)でリーズナブルに泊まれる穴場的なホテル。時期にもよりますが、1泊1人3,000円程度で泊まれます。
安い上に大浴場も完備され、和室もあるという充実っぷり。浴衣やアメニティなどはありませんが、トイレや洗面所も清潔で快適に過ごせます。
しかも、米津玄師や安室奈美恵などのライブ会場にもなっている「きたえーる(北海道立総合体育センター)」も徒歩圏内!
今回はここを拠点に、朝散歩に出かけてみましょう!
国道36号線沿いにあるおしゃれなカフェ。北海道を中心に展開しているコーヒーチェーン「宮越屋珈琲」(本店は円山にあります)の豊平店です。
この店、かつての収穫した雑穀を保管していた石倉を再利用しており、有名な小樽運河の石倉と同じ札幌軟石でできています。
早朝だったのでまだ開店していません(開店は10時)でしたが、石倉で当時をしのびながらのコーヒー…きっと落ち着いた雰囲気でゆったりコーヒーを味わえるはず。
1961(昭和36)年に札幌市に統合されるまで豊平(とよひら)町という町が存在していました。
その豊平町の役場がここにあり、今はひっそりと記念碑と記念プレート、そして店を残すのみ。(ちなみに、この店では何を売っているのでしょう?早朝だったのでまだ開店していませんでした。)
かつてここが豊平町というひとつの町の中心地だったという雰囲気は、お世辞にも感じられません。
時代が過ぎていくと、中心地も大都市のほんの一部と変わっていくものなんですね。
明治14年に始まった豊平小学校。ゆうに100年を超える歴史のある小学校です。
しかし、上には上があり、北海道で一番歴史がある小学校はすすきの近郊にある資生館小学校で、豊平小学校よりもなんと10年早い明治4年に開校!
当時、開拓使、屯田兵と呼ばれる人たちが北海道を開拓していた時代に始まった学校です。歴史を感じますね。
二宮金次郎の銅像も健在です。
今は国道36号線を突っ切るものはなにもありませんが、かつてここには北海道最古、つまり北海道初の歩道橋がありました。
1967(昭和42)年に設置されたこの歩道橋、2015(平成27)年に、およそ半世紀にわたる役目を終え、撤去されました。
訪問当時(平成30年)のGoogle Map(画像参照)にまだ撤去されたはずの歩道橋がありましたが、現在はもうありません。
周りには記念碑も何もなく、痕跡は確実に消えていっているようです…。
大正7年~昭和44年まで、ここから札幌の奥座敷と呼ばれる定山渓(じょうざんけい)温泉まで鉄道が走っていました。
廃止されてからも、じょうてつ(定山渓鉄道から名称変更)の本社として使用され、ホームもあったようですが、今はご覧の通り、当時をしのぶものは潔いくらいに何もありません…。
ちなみに、すぐ北側には札幌市電の豊平駅もありました(ここには記念碑があります)。
かつては乗り降りする人で相当賑っていたのでしょうね。
ここの駅は北海学園大学の最寄り駅。というか、もうこれは玄関!?
階段を下って駅に向かう途中に大学への入り口が出現します。
ちなみに北海学園は大学だけではなく、北海高校も併設。野球部は甲子園にも出場経験ありの強豪校です。
この駅は地下鉄東豊線の駅で札幌駅はもちろん、すすきの(豊水すすきの駅)や大通公園、札幌ドームなどに行くときにも便利ですよ。
本日最後の「かつて…」は用水路跡。ここはかつて水田地帯として栄えていたそうです。
作物を作るためだけではなく、生活用水の確保として数々の用水路が引かれ、ここはそのひとつの跡。
今でこそ蛇口をひねると出てくる水の確保も、開拓当時は多くの時間と労力を必要としたのでしょう。
そんな当時の苦労をしのびながら、いよいよ朝散歩も終わりに近づいてきました。
スタート地点のユースホステルに戻り、朝散歩もゴールです!
大浴場は8時まで入れますので、汗を流してさっぱりするのもいいですね。(ちなみに、8時以降でもチェックアウトまではシャワーが使えるので安心!)
チェックアウトは10時ですので、散歩後もゆっくり休めるのがありがたいです。
北海道を代表する札幌も、今や日本の代表都市のひとつと数えられるくらいに発展してきました。
その発展はいろいろな歴史が重ねられた結果。「かつて…」はいまはもう存在しないのですが、形を変えて今に繋がっています。
そう考えれば、今回の朝散歩はさみしさだけではなく、これからにもつながっていく、そんな希望も感じられますよ。早起きして、Let's walking!!