かつらぎ町にある四郷(しごう)地区。
ここには400年もの昔から引き継がれている、この時期ならではの風景が見られます。
それは「串柿」。小さめの柿の皮をむいて串に刺し、それらがすだれのように吊られている風景はまるで茜色のカーテン!
江戸時代から続く伝統的な風景に思わず見とれてしまいます。
その昔、四郷地区には水がなく、水は下の川までわざわざ汲みにいかないといけなかったとか。
それを見た弘法大使が杖で岩を突くこと3回…水が湧き出たというありがたい井戸なのです。
鬱蒼と木々が茂る林の中に今も湧き出る水はひんやり。口に含むとほんのり甘いような…。
今は水道が整備されていますが、そのころはかなり貴重だったのでしょうね。
四郷地区から広い道路に出てすぐに見えるのがこの道の駅。
地域の特産品もたくさん揃っているので、お土産を選ぶのにもピッタリの場所です。
この時期はやはり柿!本物の柿以外にも折り紙で作った吊るし柿もディスプレイされ、「串柿の里」の気分を盛り上げてくれます!
豊かな自然の中に荘厳とした雰囲気を感じさせる高野山地区。
このシンボル的な存在が根本大塔(こんぽんだいとう)!
入り口門から根本大塔までの間の石畳を、紅葉を眺めながらゆったりと歩いていくのがおススメ。
色とりどりの紅葉に心も洗われながら、最後にドーンとくる根本大塔に圧倒されること間違いなしです。
高野山から美人の湯として知られる龍神温泉まで約42kmを結んでいる「高野龍神スカイライン」
かつては有料でしたが、今は無料で気持ちよく走ることができるようになりました。
紅葉を眺めながら走っていると突如現れるのが、ごまさんスカイタワー。ここで買える抹茶アイス(400円)が濃くておいしい!
広大なブナの原生林とタワーを眺めながらアイスを食べる…自然と人工とスイーツ…なかなかできない体験です(笑)
この独特の形をしたあらぎ島(「蘭島」と書きます)、国の重要文化的景観(和歌山県では初!)や「日本の棚田100選」にも選ばれている貴重な風景です。
「人と自然の共同作品」とも呼ばれるこの棚田は江戸時代につくられたそう。
蛇行して流れる有田川とともに稲を育てた先人の苦労が垣間見えます。
この時期は刈り取りが終わっていますが、苗を植える前の茶色、緑のころ、黄金色のころ…季節によって変わる景色を楽しむのもいいかもしれませんね。
後世に残すべくと、今も数件の農家が米を育てて、この景観を守っています。
有田川をせき止めた二川ダムにかかる160mの吊り橋。なんてことない橋ですが、これが意外にスリリング。
そのわけは…時折突然やって来る「揺れ」はもちろんなのですが、足下が見える格子状の板、これが高所恐怖症の人には酷なのです(笑)
ダムなので水の流れがほとんどないのですが、川の上だったら…。
ドライブもいよいよ終盤。ここでしっかり目を覚ましておきましょう(笑)
森林率(県土面積に占める森林面積の割合)が全国6位の和歌山県(ちなみに1位は高知県だそうです)。
それだけ木々に囲まれた緑豊かな県といえるでしょう。
その木々からいただく恵みのひとつが、癒しの色と景色。ドライブならいろいろな色と景色を一日で楽しめます。
でも、絶景に見とれて事故を起こさないよう、くれぐれも安全運転でお願いしますね!