全州の人気の観光地である韓屋村（ハノンマウル）があるエリアは、もとは全州府城とよばれ、城壁と４つの門で囲われていました。そんな東西南北にあった４つの門のうち唯一現存するのが豊南門。高麗時代に初めて建てられるも火災で焼き失せ、今あるのは１７６８年に再び建てられたものです。
そんな豊南門の周辺には、約500店がたちならぶ、南部市場があります。文献によると1473年にはすでに市場があったという記述が残っており、韓国でもっとも歴史ある市場としても知られています。ただし、南部市場はつい最近までは、衰退の一途をたどっていました。しかし、韓屋村（ハノンマウル）が観光地として人気を集めるのに伴い、ここ数年で再び活気を取り戻しています。
南部市場の活気の火付け役のひとつとなっているのが、ここ青年モールです。南部市場の標識に従って進むと、「青年モールの」ど派手な看板にたどりつきました。階段をおそるおそる昇って行くと……。
なんと建物の2階に、さらに商店が広がっています。しかも、どことなく、おしゃれ。ここが２０１２年５月にオープンにした青年モールです。工場で大量生産する既製品は扱わないことをモットーとして、手作り感あるクラフトや、こだわりのある料理を提供しています。営業時間は店によって異なります。
こちらは青年モールをの立体マップ。現在３１店。お店の雰囲気などとあいまって、おしゃれなスポットとして注目を集め、若者を呼び寄せています。ちなみにこの立体マップは、各店舗の方がそれぞれ作っています。
一度、青年モールをでて、向かい側の建物の2階には、青空広場がります。散策に疲れた時に、ちょっと休憩ができる憩いの空間が広がっています。
南部市場は夜市や朝市が有名ですが、隠れたグルメスポットもあります。中でも有名なのが、ピスンデ（血の入った腸詰め）を食べさせてくれるお店「チョ・ジョムレ南門ピスンデ」。そのほかにも、多くの飲食店がひしめきは、中には日本風の居酒屋のようなお店もあります。
今回、夕食のためにお訪れたのは、全州スタイルでマッコリが飲めるお店。全州市内に数カ所マッコリタウンがありますが、そのなかでも特に有名なお店が西新洞（ソシンドン）にあるイェッチョンマッコリですが、南部市場にある系列店のお店にうかがいました。
住所：全羅北道全州市完山区殿洞52-2（道路名住所：全羅北道全州市完山区八達路144-4）
営業時間：16:00～24:00
定休日：日曜
全州スタイルのマッコリは、ヤカン（約２リットル）25000ウォン（2500円）で提供され、あとはかってに料理が出てきます。そして、ヤカンのおかわりをすると、さらに新しいメニューがどんどん追加で出てきます。
すぐに、テーブルには並びきれないほど料理であふれます。甘いワタリガニの身の混ぜご飯（左上）、発酵させたガンギエイの刺身ホンオは、豚肉・キムチと一緒にサマブ（三枚重ねる）という食べ方で（右上）。コマクという貝をゆでたものをコチジャンのソースで（左下）。鶏肉を漢方と一緒に煮込んだサムゲタン（真ん中下）、焼きサバ（右下）などなど。マッコリをいっぱい飲んで、たらふく料理を食べて、全州の夜を満喫しましょう。
