まずはドライブのおともにデザートの調達を(笑)。
とかち帯広空港から10km弱、車で10分ほどの帯広市大正地区にある人気のお菓子屋さん。いつ来ても、店内に人が途絶えることがありません。
「ミルクロード(180円)」と「十勝だより(200円)」はちょっと懐かしい味が人気の定番ロングセラー商品。
そのほかにも、ケーキ(十勝のケーキは驚くほど安い!)はもちろん、オシャレなマカロンやチョコレート、クッキー、ジャム…攻めてる感がハンパない! 昔からの銘菓も揃っており、老若男女問わず人気なのもうなずけます。
帯広から浦幌までは車で約50分。帯広市街地を抜ければ、牧歌的な景色を眺めながらののんびりしたドライブです。信号もほとんどありませんので、スピードの出しすぎにはご注意を。
浦幌市街地に入ったら、まず腹ごしらえ。
ここの名物は、鉄板の上のスパゲッティにトンカツをのせてミートソースをたっぷりかけたスパカツ(1,080円)。ほとんどのお客さんがスパカツを注文するほどの看板メニュー!
釧路の料理店で修業をしたマスターが、地元浦幌にスパゲッティを出す店がないことを知ってこの店を始めたそうです(ちなみに、スパカツといえば釧路のご当地グルメで有名)。
トンカツの肉やミートソースの玉ねぎなどは地元産にこだわる一品。ボリュームも満点ですよ。
浦幌町の教育文化センター「らぽろ21」内にある博物館。浦幌の歴史や自然、文化などが豊富な資料で紹介されています。
地域の博物館にしては立派な展示で見ごたえも十分。しかも入場無料!
浦幌町の鳥「アオサギ」の世界についても、ジオラマを通して詳しくわかります。先住民族アイヌのくらしや十勝や浦幌のあゆみも、わかりやすく教えてくれますよ。
これから行く上厚内地域の栄枯盛衰についても学べます。
浦幌の市街地から少し離れた丘にたたずんでいる浦幌神社。天照大御神が祀られています。
境内には、おっぱいの神様に会える「乳神神社」や「伏見稲荷神社」なども。安産や子宝、商売繁盛にご利益があるとか。
(ちなみに、義姉の初産前に安産御守一式を買いました。その結果、ご利益もあってか超安産!! この日はお礼を言いに来ました。)
「鐵馬御守」…何かわかりますか? 実はバイクの安全を祈った御守。浦幌神社ではバイクのお祓いもできることで、ライダーも結構訪れるそう。
ここには「上厚内神社」が。もともとは上厚内地区にあった神社ですが、地域の衰退によって維持できなくなり、2015年11月この浦幌神社に合祀されました。
2017年3月、上厚内駅は駅としての役割を終えました。2018年9月には駅舎や跨線橋も撤去され、現在は上厚内信号所としてひっそりとたたずんでいます。
隣の浦幌駅からは約12km、厚内駅からは約6.5km。上厚内駅がなくなり、浦幌~厚内駅の間はなんと約18.5km! 北海道のスケールの大きさを感じさせてくれます。
かつて多くの乗降客がこの駅を利用していた…正直、想像できないほどさみしい印象を受けました。
旧上厚内駅の向かいに、旧上厚内小学校がひっそりと。今は公民館となっていますが、どのくらい使われているのか。というのも、まわりに人の気配が…ない。
あるのは廃屋や更地、そして道は途中でなくなり草が生い茂り…、国道にある38号線から見える案内標識にある「上厚内市街」の面影はありません。
かつては約60世帯あった上厚内地区も今は3世帯4人のみ(平成27年現在)。時の流れを感じ、しばしノスタルジーを感じます。
留真(るしん)地区も上厚内と同じく、昔は林業で栄えていたそうです。今はひっそりとした雰囲気の中で数件がたたずむのみ。
その留真地区から少し森に入ったところにある留真温泉。ノスタルジーに浸ったあとは、天然の恵みで元気を出しましょう。
ほんのり硫黄の香りが温泉情緒を醸し出す単純硫黄温泉は、道内でもトップクラスのアルカリ性PH10.0! 「天然の美容液」といわれるほどのお肌つるつる効果を実感できます。
さらに、最近では少なくなった飲泉も可能! 体の外から中から、温泉の効果を取り込めるのが嬉しいですね。
露天風呂ではゆったり緑を眺め、風を感じながらリラックス。内風呂には、大浴場はもちろん、サウナと水風呂もあるので、思う存分リフレッシュしましょう!
休憩コーナーではフリーWiFiが使えます。大人500円、小人300円。
かつてここに町があった。これは紛れもない事実です。
時代の流れで、なくなっていくものがあるのは仕方ないのかもしれません。でも、存在はなくなっても、記憶として残すことは可能です。
その地を訪れて、先人の苦労やかつての栄光を感じ「かつてここに町があった」ことを思い出してみる。そんな旅もいいのではないでしょうか。