秩父ってどこ?秩父三社って何?

秩父ってどんなところ?

先ずは、秩父と秩父三社について軽く触れておきましょう。

秩父とは、ざっくり言うと…
「埼玉県西部に位置する小さな盆地”ちちぶ”。山々に囲まれた険しい自然条件から、外界との従来は全て峠路によってなされ、古風で多様、多彩な秩父民俗文化圏が育まれてきました。今では、都会の人々の桃源郷として、多くの観光客が訪れています。」
と、観光協会のHPにはあります。

秩父にはどうやって行くの?

●車で行く場合
関越自動車道 花園I.C.から国道140号を利用、秩父市内へ(花園ICから約35km)
関越自動車道 川越I.C.または鶴ヶ島I.C.から国道299号を利用、秩父市内へ
川越、入間から国道299号にて正丸トンネルを経て秩父市内へ(飯能から約40km)
山梨県側から国道140号雁坂トンネルを経て秩父市内へ

●電車で行く場合
西武鉄道 西武秩父駅下車(池袋から特急で約80分)
秩父鉄道 和銅黒谷・大野原・秩父・御花畑・影森・浦山口・武州中川・武州日野・白久・三峰口 各最寄りの駅へ(熊谷から秩父まで約70分)

その他、各旅行会社からバスツアーも運行されています。
「秩父三社巡り」は近年大変な人気になっているので、結構手軽なお値段で販売されています。
おひとりさまや運転には自信がない、電車やバスでは時間に余裕がないと言う方は、こちらがオススメかもしれません♪

秩父三社とは?

「秩父三社」とは、埼玉県秩父地方に古くから鎮座する宝登山神社、秩父神社、三峯神社の三社を言います。

1.”宝の山に登る”と書く「宝登山神社」
2.秩父の総鎮守とされる「秩父神社」
3.あまりの人気で配布中止となったお守りがある「三峯神社」

どちらも強力なパワースポットとして有名です。

では、早速それぞれの神社を見ていきましょう!

1.秩父神社

秩父の総鎮守の神社です。

「秩父神社」は、秩父鉄道の秩父駅よりすぐの場所にあり、「秩父夜祭」が開催される場所としても有名です。

秩父神社は、知知夫彦命(ちちぶひこのみこと)が祖神(神として祭る祖先)である八意志兼命(やごころおもいかねのみこと)を祀ったことに始まり、2014年には鎮座2,100年を迎えた、とても歴史のある秩父地方の総鎮守です。

秩父夜祭りは秩父神社の12月の例大祭です。
その夜祭は、秩父を象徴する武甲山の男神と秩父神社の女神が、年に1度だけひそかに会う日だと言われています。なので、縁結びや恋愛成就のご利益があると言われています♡

秩父神社の御祭神は、八意思兼命(やごころおもいかねのみこと)、知知夫彦命(ちちぶひこのみこと)、天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)、秩父宮雍仁親王(ちちぶのみややすひとしんのう)の四柱です。

こちらが拝殿になります。後ろが本殿。とても立派です!
1966年に台風の影響で損傷した際に、4年の歳月をかけて復元を行ったものが現在の社殿です。

天正20年(1592年)9月に徳川家康公が社領57石を寄進し、代官である成瀬吉右衛門に建造させたものと伝えられています。
権現造(ごんげんづくり)と言われる建築様式で、鮮やかな色の彫刻が施された豪華な作りが特徴的です。
さすが、家康公です!(笑)

こちらは、埼玉県の重要文化財に指定されています。

彫刻が素晴らしい!

三猿と言えば、日光東照宮… ですが、こちらにも三猿がいるんですよ!

同じ徳川家縁りのお社であるにも拘わらず、秩父神社の三猿は日光とまったく違った表情をしています。
日光が古来の庚申信仰にちなんで、「見ざる・言わざる・聞かざる」なのに対し、秩父神社の三猿は「よく見て・よく聞いて・よく話す」お元気三猿として親しまれています。

ここから本殿をお守りしてます。

社殿の裏側(北側)にある、北辰の梟(ほくしんのふくろう)です♪

ご本殿北側の中央に彫刻された梟は「北辰の梟」といって、菱川師宣の描く有名な浮世絵「見返り美人」のように、体は正面のご本殿に向き、頭は正反対の真北を向いて昼夜を問わずご祭神をお守りしています。

秩父神社のご祭神である妙見様は、北極星を中心とした北辰北斗の信仰であり、この梟の見ている方角に妙見様が出現することからも、ご祭神と特に縁りの深い瑞鳥であると考えられます。

他にも、「子育ての虎」や「つなぎの龍」など、こちらの神社にはたくさんの彫刻があって、来る人を魅了しています。

秩父神社では、昔から「銀杏の葉」を神社の社紋として用いていいるとの事。
この大銀杏は樹齢約400年とも言われ、こちらの御神木となっています。
昭和41年9月に襲来した台風によって幹が中ほどから折れ、社殿に甚大な被害をもたらしました。
現在でも幹の中ほどに当時の名残が残っています。

さらには、こちらは皇室とも深いつながりのある神社です。
境内のあちらこちらに記念碑やお手植えの木があります。

たくさんの見どころがある、歴史ある神社なので、ゆっくりと時間をかけて見て回るのがいいと思います。

秩父神社
場所:埼玉県秩父市番場町1番3号
アクセス:秩父駅[出口]から徒歩約5分

2.三峯神社

関東最強と言われるパワースポット!

「三峯神社が」あるのは、標高約1,100mの場所です。
秩父自体が山の中ですが、そこからさらに山奥へと登って行きます。

拝殿の手前には珍しい三ツ鳥居があります。
こちらでは、「狼」が神様のお使いとされていて、狛犬の代わりに神社各所に狼の像が鎮座しております。

実は、関東屈指のパワースポットと呼ばれている「三峯神社」
気持ちが弱っているときには、行かない方がいいとまで言われるほどの、強力なパワーがあると言われています。
あの手相芸人の島田秀平さんもイチオシのスポットで、他にもたくさんのスピリチュアルな方たちがおすすめしているパワースポットです。

朱い随神門がお出迎え!

随神門は、元禄4年(1691年)建立。
昔の仁王門にあたり、明治初年仁王像は鴻巣の勝願寺へ移されました。
これは、神仏習合時代のなごりであり、修験道の霊場であったことを表しています。

現随神門は寛政4年(1792年)再建されたものを、昭和40年(1965年)春 改修。
扁額は増山雪齋の筆跡になります。
当初は青銅鳥居(拝殿正面)付近に建立されていたという記録が伝えられています。

先ほどの三ツ鳥居から少し歩くと、こちらが見えてまいります。
緑の木々に中に、鮮やかな随神門。手前には、とても凛々しいお犬さまがいらっしゃいます。

この随神門を過ぎると、参道である杉並木が続きます。
びっくりすることに、門をくぐってから、明らかに温度が変わるのです。
これは、ぜひ、その場に行って感じて頂きたいです。

煌びやかな拝殿。

寛政12年(1800年)建立。
昭和37年(1962年)改修。

正面に掲げた大額は有栖川宮一品親王殿下の御染筆になります。
内部の格天井には奥秩父の花木百数十種が画かれ、左右脇障子に竹林七賢人の透彫があり重厚な雰囲気を感じさせます。

さらには、四隅には龍のような生き物が彫られているのですが、実はこれは龍ではなく、蜃(しん)という伝説の生き物なんだそうです。

「蜃気楼」という言葉がある通り、この生き物は口から気を出して、人々に幻を見せるのだそうです。
だからこの拝殿も幻、「三峯神社自体が幻でできた神界と現世を繋ぐ空間」だということを表しているのだそうです。

こちらの御祭神は伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と、伊弉册尊(いざなみのみこと)
東征中にこの地を通ったヤマトタケル尊が、三峯の山々の素晴らしい風景に感動し、伊弉諾尊・伊弉册尊の国造りを偲んで祀ったのが起源とされます。
国産み・神産みをされた原初の夫婦神であることから、縁結び、恋愛成就にもご利益があると言われています。

水をかけると、なんと龍が…

その拝殿の前には、不思議なものが…

普段はなんの変哲もない石畳ですが、ここに、水をかけると…なんとっ!龍が浮かび上がるのですっ!!

この龍、元々はなくて、ちょうどある辰年から浮かび上がるようになったそうです。
当時も話題になり、これは縁起物だとされて、写真に撮って待ち受け画像にすると良いことが起こるとか、言われておりました。

それにしても不思議です。

こちらでは「氣守り」が大人気!

こちらの「氣守り」には三峯神社のご神木が中に入っていて、一番人気のお守りです。
これを持って、三峯神社のご神木に触れ、こちらで『氣』をいただき、肌身離さず持っていることで、そのパワーをいただく事ができるそうです。

そんな「氣守り」ですが、毎月1日にだけ、『白い氣守り』をいただくことができるのです。(厳密にはできた…です)
1日にしかいただけないということで、大変レアというのもあり、その日は参拝者が殺到!
他のお守りとは違い、白い氣守りだけ、特別の祈願がかけられていると言われ、その分、パワーは格別らしいと、大人気でした。

これが、各メディアでとりあげられたり、特に、元フィギュアスケート選手の浅田真央さんの姉、舞さんが、テレビ番組の取材で同神社を訪れ、「妹の分も」と手にしたことで、広く知られるようになりました。

『白い氣守り』は現在頒布休止中…

ただ、現在は頒布を中止しております。
兼ねてより、交通渋滞が問題となっていて、平成30年の4月1日の日には、なんと25kmもの渋滞になったとか…。仕方ないです… なんせ、1本道ですから…。
しかも、駐車場がいっぱいになったら、停めるところは、ほぼない状態。これが渋滞の原因とされています。
周辺住民の方への配慮から、再開の予定は今のところないようです。

でも、『白い氣守り』だけでなく、常時いただける他の色の氣守りも十分にパワーがありますので。
お詣りの際は、ぜひ、いただいてみてください。

3.宝登山神社

宝の山に登る!金運アップのご利益あり!

三峯神社から1時間ほど、秩父神社からは20分ほどの距離にあるこちらは、埼玉県長瀞にある「宝登山神社」です。長瀞はライン下りで有名ですよね。

宝登山(ほどさん)は、荒川の左岸に山裾をひろげる497.1mの山です。
日本武尊(やまとたけるのみこと)が、宝登山で山火事に遭った際、山犬に助けられて神々を祀ったことが宝登山神社の始まりとされています。その為、「火止山」と最初は名づけられましたが、後に「宝登山」となったということです。

ちなみに、こちら『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』にも掲載されているといることで、外国人観光客の方も多数お詣りされておりました。

「宝登山」という縁起の良い名前であるうえに、”宝の山に登る”ことから、金運や商売繁盛のご利益があるとされています。

また、先ほどの宝登山神社の縁起から、火災盗難除け・諸難除けのご利益も授けていただけます。

二の鳥居をくぐって、階段を登ると、緑豊かな境内が広がります。
先ずは、手水舎でお浄めしてからお詣りしましょう!

こちらも、秩父神社、三峯神社に引けを取らない、美しい社殿が鎮座しております。

現在の御社殿は、江戸時代末から明治初頭に造り替えられた本殿、幣殿、拝殿より成る権現造り(ごんげんづくり)です。欄間には、「二十四孝」を始め多くの彫刻が施されています。

そして、本殿裏手には、「みそぎの泉」があります。
日本武尊(やまとたけるのみこと)が東国平定の帰途、山ろくの泉で「みそぎ」をされ、ホド山に登られたと伝えられます。この泉は「玉の泉」とも称し、往時をしのぶよすがとしています。
格子の向こうにその泉はあり、意外に透き通って見えました。

さて、本殿をお詣りしたら、次に向かうは「奥宮」です。

奥宮は、宝登山の山頂にあり、歩きで向かうと1時間ほどかかります。
しかし、ロープウェイを使うと、所要時間5分!でございます。
わたしは、もちろん、迷わず後者のほうで(笑)

実は、あとで聞いた話ですが、この奥宮までのハイキングコースを毎日歩いていらっしゃる方がいるそうです。(ご本人談)すごいです!ビックリしました!!

こちら、宝登山ロープウェイの料金は、
大人(大人12歳以上)【片道】480円 【往復】820円
子供(小人6歳以上) 【片道】240円 【往復】410円

ちなみに、わんちゃんたちも有料にてご乗車となります。

鳥居をくぐったその先に、小さなお社がありました。こちらが奥宮になります。

周りを木々が囲み、そこだけ、空気感が変わったような、そんな空間がうみだされておりました。
やはり、ここにはお詣りにくるべきだと、そんな風に感じられる場所でした。

そして、こちらに来たら、ぜひ、寄っていただきたい場所が…
それは、奥宮の側にある「茶屋」です。
こちらには、お土産ものやお守り、そして、軽食があります。
一番の名物は、こちらのおばあちゃま
可愛らしいおばあちゃまが、こちらの茶屋を切り盛りされています。
(御朱印もこちらのおばあちゃまが対応してくださいますよ)

そして、いまの季節、おすすめなのがこの「ところてん」
ひんやりしていて、すごく美味でした◎

みなさんも、宝登山神社にお詣りの際は、ぜひ!奥宮まで足をのばしてみてくださいね♪

宝登山神社
場所:埼玉県秩父郡長瀞町大字長瀞1827
アクセス:長瀞駅[出口2]から徒歩約10分
営業時間:10:00〜17:00